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2023年11月24日

6歳でも分かる話

こんにちは。住宅事業部の佐藤です。

先日6歳の息子にある質問をしました。

「穴が開いているバケツに水を溜めたい。
どうするといいか」

息子からの答えは、「何かで穴を塞げばいい」
というものでした。
これが正解だと私も思います。

穴が開いているバケツに水を溜める為には、
穴を塞ぐか、穴から出ていく以上に水を
入れるかのどちらかかと。
どちらが効率的かは一目瞭然ですね。

今度は住宅に置き換えて考えてみましょう。
バケツに溜まる水は家の中の熱です。
では家の中を暖めたい場合、どうするのが
効率的か。

①熱が逃げていく場所を塞ぐ
②逃げていく熱以上に暖房する

①の方が効率的ですよね。では、どうすると
熱の逃げていく場所を塞げるのか。住宅の熱
の出入りする場所は主に窓です。YKKさんの
算出では夏場は74%、冬場は50%が窓から
出入りしています。
つまり、まずは窓から出入りする熱を少なく
することが、暖房効率を高める為に非常に
大事になります。熱の出入りを少なくする
為には、トリプルガラスにしたり、
サッシ(窓枠)を樹脂にするなどして断熱性能
を高めていく必要があります。

その他にも壁や屋根の断熱材を厚くしたり、
換気システムを熱交換換気といって、室内の
熱を外に出さない換気方法を選んだりする
ことで熱の出入りを小さくできます。



出典:YKKAP「かしこいガラス選び」


もちろん、エアコンの数を増やしたり、容量
を大きくしたり、床暖房を設置したりと設備
面を充実させ家の中の温度を上げることは
できますが、電気代が余計に掛かってしまいます。
まさに、穴の開いたバケツに蛇口をひねって
大量の水を入れている状態です。
もったいないですよね・・・

穴を塞いだ上で、雨水も流れ込む仕組みが
あれば、さらに水道代は安くなります。
そもそもバケツのサイズが小さければ
水の量も少なくて良いわけです。

住宅も小さく建てた上で、熱の出入りを
最小限に抑えると少し暖房してあげただけで、
家中が暖まります。さらに窓から日射を入れて
あげれば暖房費はもっと下がります。
窓から入る日射はタダで使える暖房器具です。

こうした熱が逃げにくい家は設備に頼った家
より、同じ室温でも、室温と窓や壁、床との
温度差が小さく、快適度が違います。
熱が逃げていく家は、どうしても寒い場所が
できてしまいますから。


現在建てられている住宅は、まだまだ穴が
開いたバケツのような住宅が多いです。
最初の質問を聞かれれば大抵の人は穴を塞ぐ
と答えると思います。しかし、実際穴を塞いだ
バケツのような住宅が少ないのはなぜか。
自分のバケツ(家)にどの位穴が開いているのか
分からずに建ててしまっているのだと考えます。
バケツを買う時に、色やデザインやサイズは
気にしても、どんな穴が開いているかまで気に
しない。そもそも、今の時代どんなバケツでも
穴は開いていないと考えるのが普通でしょう。
しかし、実際は穴が開いているバケツがたくさん
あります。穴が開いている方が安く、安いバケツ
を求める人も多くいるからです。

自分が建てる家が熱が逃げにくい家かどうかは
先日のブログで書いた通り、数字で確認する事が
できます。

・ブログ:「燃費」を知る
https://ichicom.co.jp/housing_blog/4160/3

ぜひ「高断熱高気密」「魔法瓶」「一年中快適」
といった言葉ではなく、きちんと計算した数字
で把握し、建築費だけでなく、住んでから払い
続ける冷暖房費も意識すると予算の考え方が
少し変わってくると思います。

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